雪の降り積もる今年の冬のこと。
おじいさんとおばあさんは仕事もなく家の中。
なすすべもなく、毎日降りしきる雪を眺めておりました。
すると、番(つがい)のヤマバトが寒風に震えて、高い梢にじっとしているではありませんか。
そうか、山には喰い物がないのだろうて。
おじいさんとおばあさんは、それから毎朝餌をあげることにしました。
やがて、雪もゆるんでくると
ヤマバトもヒヨドリも姿をみせなくなりました。
虫も土から顔を出し、木の芽草の芽も美味しい春がきたのです。
きのう、ふと外を見るとあのヤマバトがこちらを見ていました。
あらまぁ~、ほほぉ~、元気だったか、よかったのぉ。
顔を見合わせて喜びました。
どんとはれ。
心やさしいおじいさんとおばあさん?
もちろん、春を待つオットと私のことでございます(笑)